播州織

過去と未来を繋ぐ、進化を続ける織物

播州織とは

播州織の始まりは、江戸時代中期に京都西陣の織物技術を宮大工の「飛田安兵衛」(ひだ やすべえ)が持ち帰ってきたことからと伝えられております。

230年の歴史があり、兵庫県北播磨地区を中心に生産され、戦後の日本を他国に負けないよう支え、今では世界に愛される兵庫県を代表する織り物となっております。

兵庫県の染色に適した「軟水」で作られ、糸を先に染めてから練り上げる、先染めという製法が播州織の特徴です。この方法であれば経糸と緯糸の織り方の組み合わせで色彩や柄に深みが出ます。日本の約8割の先染めの織物は播州地方で生産されているとも言われております。

この製法により、様々なチェックやストライプなど自由自在に表情豊かな柄の表現を可能にしております。色が落ちにくいことや、素晴らしい肌触りの生地に仕上がり、高級感が出るのが利点です。

昔ながらの伝統的な織物である播州織は、一時は低迷期を迎え人々の目に留まる機会が減ったこともありましたがルイヴィトンやバーバリー等の有名ブランドにも採用されるなど高い品質が評価されています。、今の時代では播州織による婦人服と服飾雑貨の某ブランドが、ビームスや日本橋三越本店などでも販売され、若者の目にも留まる機会が増え、現代でも人気を取り戻してきています。

是非、日本の古き良き織物である「播州織」を日常に取り入れ、素晴らしさを体感してみてください。

産地:兵庫県西脇市

兵庫県西脇市は、日本のほぼ中央部で、東経135度と北緯35度が交差する「日本列島の中心・日本のへそ」と言われています。市内には「へそ」にちなんだユーモアあふれるものがたくさんあります。

北播磨地域中心の都市であり、中国山地の西光寺山を市の頂点にして加古川流域沿いに播磨平野があり、その流域沿いに街や農地が広がっています。2005年に多可郡黒田庄町と合併して、新たに西脇市として発足しました。

加古川、杉原川、野間川の3つの河川を持ち、染色に不可欠の水資源に恵まれた地であったことから200年以上の歴史を持つ、播州織の繁栄が全国に名を馳せました。

播州織の他にも、にしわきグルメの王様「黒田庄和牛」やにしわきのソウルフード「播州ラーメン」なども名物とされています。

旧来住家住宅(きゅうきしけじゅうたく)のしばざくら、都麻乃郷(つまのさと)あじさい園、畑谷川(はたたにがわ)のホタル、西林寺の紅葉、矢筈山(やはずやま)からの雲海など四季折々、起伏に富んだ自然が生み出す西脇ならではの美しい風景を体感してみてください。

播州織を利用した「和」の記念品例

播州織を利用した記念品を
是非ご検討ください。

記念品例のようなお品はもちろん、便箋セットや和紙小物など、様々なご要望を承ります。

播州織の歴史

大正期には鉄道の開通で輸送力が大幅に強化されたことから、都市部での消費が拡大し、全国へ「播州織」の名が広がっていきました。
さらに、国外にも目を向けて、東南アジア諸国向けに海外の販路を拡大していきました。
この時期から一大輸出産地として第一次黄金期を築いていきました。

その後は第二次世界大戦の影響で、織機の台数が減少してしまいましたが、需要均衡維持のための物資統制や生活物資の不足によってインフレが発生したことから物価が高騰し、衣料品は高値で取引されるようになりました。

1950年頃になると、新製品の開発やアメリカ市場の開拓による販路拡大によって、織物業界全体がガチャマン景気と呼ばれる好景気を迎えました。「ガチャッ」という音が織機から一回なるたびに一万円儲かると言われたことが由来です。

しかし、好景気は長くは続かず、低迷期が再び続きますが、現在は国内市場への多様なニーズに対応しながら播州織の活性化に向けて色々な取り組みが行われています。