越前和紙
免状、書道、日本画、襖紙、木版画、色紙、封筒、便箋
越前和紙とは
約1500 年の歴史を持つ越前和紙は、高い技術に支えられた品質によって、私たちの生活の様々な場所で利用されています。日本初の紙幣や、国宝・文化財の保存や復元にも越前和紙が使われています。越前和紙の特徴は、紙の丈夫さと美しさです。 それは、古くに書物として作成され、現在でも目にすることが出来るという長い歴史に裏付けられています。日本の歴史を変えた出来事や、絵画、文学などの文化に、越前和紙は常に寄り添って支えてきました。
産地:福井県越前市
越前市は、福井県のほぼ中央に位置し、東部の越前中央山脈、西部の丹生山地、南部の「越前冨士」と呼ばれる日野山に囲まれ、夏は高温多湿、冬は降雪量が1メートルを超えることもある日本海側特有の気候を持った地域です。
越前和紙の歴史
福井県越前市は、約1500年という長い歴史を誇る越前和紙の産地です。 越前和紙の特徴の1つとして、全国でも唯一、紙祖神「川上御前」をお祀りしており、越前和紙産地としての心を大切にしています。越前和紙は、日本に紙が伝えられた4~5世紀ごろには既にすぐれた紙を漉いていたことが正倉院の古文書にも示されており、最初は写経用紙を漉いていたようで、そののち公家武士階級が紙を大量に使いだすと紙漉きの技術、生産量も向上し、「越前奉書」など最高品質を誇る紙の産地として発展してきました。
そして、日本最古の藩札「福井藩札」や明治新政府の「太政官金札用紙」が漉かれたのも、この越前の地です。また、世界最高レベルの技術水準を誇る、現在の日本銀行券も越前和紙の紙漉き技術と透かし技術が取り入れられています。電子化される前の証券や株券にも使われ、卒業証書などの証書などは今でも「正式の用紙」として、越前和紙が使用されています。 このような長い歴史と伝統の中に育まれた越前和紙の里では、品質、種類、量ともに日本一の和紙産地として生産が続けられています。