白河だるま

約400年の歴史と特徴的な模様、鶴亀松竹梅。

白河だるまとは

白河だるまは福島県の伝統工芸品で今から約300年前、時の白河城主、松平定信楽翁公が、城下の繁栄をは願い、「だるま」の技術を習得させ、旧正月14日を縁日として、大手門前に「だるま市」を張らせたのが始まりと言い伝えられています。(現在は2月11日に行われています。)

家族の健康や会社の繁栄、高校や大学の合格や選挙での当選など古来より人々が何かを願う際は必ず白河だるまがそばにあり、たえず人々の夢や希望を応援し続けてきました。白河だるまは幸運の象徴とされている「鶴亀松竹梅」が顔の中に描写されているのが最大の特徴であり、そのデザインはかの有名な絵師・谷文晁が行ったとされています。また、願いごとをする際はまず、だるまの左目に目を入れ、成就したら右目を入れるという風習があります。

「だるま」は、仏教の一派である禅宗開祖の達磨の坐禅姿を模した置物、または玩具で、現在では禅宗のみならず宗教、宗派を越え縁起物として広く親しまれています。縁起物は、昔から東または、南向きに飾るのが好ましいとされておりますので、そのようにお飾りください。また、だるまの目の入れ方ですが、一説には密教の「阿吽」からきているといわれています。「阿」はすべての始まり、「吽」は終わりを示しています。「阿吽」で宇宙のすべてを現しているそうです。

左目から入れるというのは、陰陽五行からきています。だるまの赤は火をあらわし、火は南の方位を示します。陰陽五行では、東より物事が生まれ、西で無くなるといわれており、だるまを南に向けた場合、東が左目、西が右目の方向を示しているからではないかといわれています。ですから、一般的には、願をかけるならば、日のよい日(大安・友引・先勝)に、 達磨の左目(向かって右)に墨を入れ祈願してください。特に祈願をしないのであれば、両目を入れて、お飾りください。「だるま」には、厄除けの意味もありますので、家内安全などの意味には両目を入れて飾られるのが、よろしいかと思われます。

産地:福島県白河市

白河市は、那須連峰を望む福島県の南部中央に位置し、市の中心部から県都福島市まで約90キロメートル、東京都心までは約185キロメートルの距離にあります。市域は、東西に約30キロメートル、南北に約30キロメートルに広がり、総面積は305.32 平方キロメートルとなっており、約半分を山林が占めています。

市内には阿武隈川、社川、隈戸川をはじめとする多くの河川が縦横に流れ、これらの源流域には優良農地が広がり豊かな田園風景を形成しています。また、市の中心部では阿武隈川に沿って東西にコンパクトな市街地が広がっています。

交通面では、都心までを約1時間30分で結ぶ東北新幹線をはじめ、東北自動車道、車で30分の距離にある福島空港などの高速交通体系に恵まれ、さらにはJR東北本線、幹線道路である国道4号、国道289号及び国道294号などにより、首都圏とのアクセスや広域的な交通の利便性に富んでいます。

白河市には、古代より歌枕として名高い『白河関跡』をはじめ、白河藩主松平定信が「士民共楽」の地として築造した日本最古の公園といわれる『南湖公園』、南北朝期に結城親朝により築かれたのがはじまりとされる『小峰城』、権太倉山の麓にある巨石で源義経が名づけたといわれる聖ヶ岩』、国内唯一の氷河期の残存植物ともいわれる『ビャッコイ』の自生地、日本三大提灯まつりの一つに数えられる『白河提灯まつり』など、豊かな自然や多くの歴史的・文化的遺産が現代へと受け継がれています。

白河だるまを利用した記念品を
是非ご検討ください。

記念品例のようなお品はもちろん、便箋セットや和紙小物など、様々なご要望を承ります。

白河だるまの歴史

古くから、白河は奥州の要として重要視されており、文献にも登場していました。大化改新以後、白河は陸奥国白河郡の中枢が置かれ、陸奥国と下野国の境には「白河関」が設置されました。陸奥国最大の面積を有していたことや、延喜式神名帳において建国の大祖神として奥州三ノ宮の一つに挙げられていたこともあります。

鎌倉時代、白河庄は源頼朝のもとで活躍した結城朝光に与えられ、以後約400年にわたって白河結城氏が中世の白河を支配しました。中でも、南北朝時代に活躍した結城宗広は、奥州南朝方を代表する武将でした。
 なお、結城氏の本拠城は搦目の白川城でしたが、南北朝期には新たに結城親朝の居城として小峰城が築かれたとされています。

版籍奉還に伴い明治2年(1869)に白河県、同4年(1871)には二本松県、引き続き福島県に含まれます。同12年(1879)に西白河郡が置かれ、同22年(1889)に白河町制を敷きました。
昭和24年(1949)には白河町、大沼村が合併して白河市制を施行し、平成17年(2005)にはいわゆる「平成の大合併」により白河市、表郷村、大信村、東村が合併し、新しい「白河市」が誕生しました。