コラム
伝統工芸が授業に選ばれる理由 “モノで育む”人格形成
2025.11.18
こんにちは、これいい和の和田です。
私たち「これいい和」は、企業さま向けの記念品・グッズ製作を中心に、“日本の良いもの” や “伝統工芸品の魅力” をお届けするお手伝いをしています。
その活動のなかで近年ありがたいことに、小学校・中学校などの教育現場から出張授業(伝統工芸・キャリア教育) のご依頼をいただく機会が増えてきました。
今日はその活動をご紹介しつつ、私たちが大切にしている「物を通して、和の心を育む」という思いについてお話ししたいと思います。
もくじ
1 小学校・中学校での出張授業の実績
2 道具と人格形成|日常を通して育つ「ものを大切にする心」
3 伝統工芸を教材に|総合学習・道徳で活用する際の可能性
4 和の心を学びに生かす|工芸教育で育む非認知能力
5 伝統工芸を通して届けたいこと|子どもたちへのメッセージ
6 関連リンク
1 小学校・中学校での出張授業の実績(総合学習・道徳教育)
外部リンクへ遷移します(株式会社キャリアコンサルティング ニュースリリースへ)
▶ 大田区立大森第十中学校 2年生
▶ 港区芝浜小学校 4年生
▶ 江戸川区立南篠崎小学校 4年生
▶ 町田市立小山小学校 5年生
▶ 草加市立谷塚小学校 4年生
“日本の伝統工芸を学ぶ授業” として取り上げていただくことが多く、総合的な学習の時間、道徳、家庭科、キャリア教育 の観点で活用されています。私は授業させて頂くたびに、伝統工芸品は、子どもたちの“人格形成”に深く関わる教材であるということを実感しています。
2 道具と人格形成|日常を通して育つ「ものを大切にする心」
教育現場では、子どもの“自己肯定感”や“非認知能力”が重視されています。非認知能力とは、テストで測ることの難しい「感情コントロール」「自分で考えて行動する力」「協調性・思いやり」などの力を指します。伝統工芸品は、まさにそのような力を養うための入口となりえる存在です。
例えば、小さなお子さんがお食事中に器を投げてしまう──
子育てではよくある光景です。
プラスチックの器なら割れないのでとても便利。多くのご家庭で愛用されている理由もうなずけます。
しかし、陶器の器の場合はどうでしょう。
最初は丈夫で割れなくても、ある日ふとした拍子に「パリン」と音を立てて割れてしまう。この “割れてしまう体験” は、子どもにとって「物には限りがあり、大切に扱うべきもの」という 最初の学び になることがあります。お気に入りの器を使うために、次は投げるのをやめてくれる、、、かもしれません。
このようにして、非認知能力の育成だけでなく、教育で言うところの 生活科教育・道徳教育 にもつながります。
道具はただの物ではなく、日常の中で 丁寧に使うことの意味 を静かに教えてくれる存在、ということです。
3 伝統工芸を教材に|総合学習・道徳で活用する際の可能性
その他、伝統工芸品には、
・日本の自然素材を生かしたものであること
・地域文化に根差したものであること
・職人の技と思いが込められたものであること
・長い歴史を経て使いやすい今の形になっていること
といった “物語” があります。
これらは小学校の「社会」「図工」「総合的な学習」「キャリア教育」といった幅広い科目で扱いやすく、子どもたちの 価値観・人格形成・文化理解 を深める教材になると、私は考えています。
4 和の心を学びに生かす|工芸教育で育む非認知能力
私たちが授業で子どもたちに伝えているメッセージは、たった一つ。
「日本の人々が大切にしてきたものを、今を生きる私たちも大切にしよう」
家庭でも学校でも、日常の中にある“道具” と向き合うことは、丁寧に暮らす心を育てる人格教育 の一部です。
“つくり手の想い” と “長い歴史” が重ねられている、伝統工芸品。
これいい和は、工芸品に触れることで自然と、物を大切にし、人を思いやる和の心 が育っていくと、信じています。
5 伝統工芸を通して届けたいこと|子どもたちへのメッセージ
これいい和は、商品を販売するだけでなく、「日本が大切にしてきたものを、今を生きる私たちも大切にしよう」というメッセージを、工芸品を通して届けています。
授業を重ねるごとに、興味を持ってくれる子どもたちの輪が少しずつ広がっています。そして、その好奇心や学びが、未来の“ものや人を大切にできる大人”へとつながっていくことを願っています。
これからも、伝統工芸の魅力と物から育まれる和の心を、丁寧に伝えていきたいと思います。
6 関連リンク
▶これいい和関連ニュースリリース(外部リンクに遷移します)