(大館)曲げわっぱ

秋田杉の優雅な風合いと温もりを感じる逸品

(大館)曲げわっぱとは

秋田県大館市で作られる曲げわっぱは、日本有数の銘木として知られる秋田杉を使用しています。現在流通している秋田杉は、自然の中で育った「天然秋田杉」と人工的に植林された「秋田杉」の2種類です。これまで曲げわっぱには「天然秋田杉」が用いられてきましたが、自然保護を目的に2013年3月で伐採が禁止となったことを理由に、原木の在庫利用を除くと今の原材料のほとんどが「秋田杉」になっています。
「天然秋田杉」は日本三大美林のひとつとされ、樹齢は200〜250年で、年輪幅が細かく節のない柾目と光沢が特徴です。一方、「秋田杉」は樹齢100年前後のため、年輪幅が天然のものに比べて、若干広いものの、近年の「天然秋田杉」より赤みがかった美しい色合いをしています。均一な木目、軽さ、弾力性、心地よい香りは、遜色なく、どちらも同じです。曲げわっぱには、最適な材であることに変わりはありません。
曲げわっぱの部材は、杉材の中でもっとも美しい木目をもつ年輪の柾目(まさめ)を使用します。その柾目部分を薄く剥ぎ、熱湯につけて柔らかくしたものを、型に合わせて素早く曲げて乾燥させます。乾燥させた曲げわっぱを、桜皮で縫い留め、底面をわずかな隙間もないように丁寧にはめ込んで、ヤスリをかけて完成させていきます。これらの工程は全て職人による手仕事です。曲げわっぱが誕生した当時から変わらぬ技法で、時間と手間を惜しまず一つひとつが丁寧に作られています。
日本各地には、さまざまな曲物がありますが、国の伝統的工芸品の指定を受けたのは大館曲げわっぱのみ。秋田杉の優雅な風合いと温もり、継承されてきた確かな技、それらの要素が日本を誇る逸品を生み出しています。

産地:秋田県大館市

大館市は、秋田県北東部出羽山地を縫って流れる米代川と長木川の清流沿いに開けた大館盆地にあります。北緯40度16分、東経140度34分。秋田、青森、岩手の北東北3県の要衝の地であり、古くから人々が定着し、縄文時代早期の遺跡も残っています。
明治22年(1889年)町制を施行、鉱石と秋田杉の美林に恵まれ、県北部の政治、経済、文化の中心都市として大館は発展しました。
昭和26年(1951年)4月1日、大館町と釈迦内村が合併し、大館市が誕生しました。さらに昭和30年(1955年)3月1日には、5村(長木村、上川沿村、下川沿村、真中村、二井田村)を編入、同年3月31日には、十二所町を編入、昭和42年12月21日には花矢町を編入しました。平成17年(2005年)6月20日に、比内町、田代町を編入し、現在の市域を形成するに至りました。
面積は、913.22平方キロメートル、人口約7万3千人。自然環境に恵まれ、あきた北空港(大館能代空港)や日本海沿岸東北自動車道などの高速交通体系の整備や各種施設の充実などの住環境、経済環境の整備が進み、大館市は、北東北の拠点都市へと飛躍の時を迎えています。

(大館)曲げわっぱを利用した記念品を
是非ご検討ください。

記念品例のようなお品はもちろん、便箋セットや和紙小物など、様々なご要望を承ります。

(大館)曲げわっぱの歴史