コラム
伝統工芸品が教えてくれる、丁寧な生き方
2022.04.20
こんにちは。これいい和の木内です。
日に日に暖かくなり、半そででも過ごしやすい季節となりました。
新年度もスタートし、忙しくなる今の時期にこそ、伝統工芸品は「丁寧に生活することの大切さ」を教えてくれます。
曲げわっぱから学んだ、ものを大切に扱う心
最近私は、大館曲げわっぱのマグカップを愛用しています。
毎朝毎晩、この曲げわっぱのマグカップで白湯を飲むのが日課となりました。
口元に近づけると、その口あたりと、ほのかに感じる木の香りに、感動。。
曲げわっぱのマグカップで飲んで木の温かさに触れると、
プラスチック製のマグカップで飲むより、3倍は美味しいと感じてしまうほどです。(私の主観ですが)
こうして曲げわっぱを使うようになり、飲み終わったあとには意識的に、丁寧に手とお湯で洗って、乾かして、また次に使うときのためにしまう、という習慣が身に付きました。
曲げわっぱを使う前との違いはというと、意識的か、無意識かというところ。
以前は流れ作業として終わる洗い物でしたが、曲げわっぱを使い始めてからは、扱いが丁寧になり、食器の素材感やお湯の温かさなどを感じて「これいい和~」と感じる心の余裕が生まれました。
忙しいという漢字は、心を亡くすと書きますが、まさにそのようなことを感じられていなかったのだと、曲げわっぱを通して気付きます。
曲げわっぱの食器が教えてくれた、心の余裕です。
曲げわっぱについて: https://japan-novelty.jp/traditional/wappa/
正しい手入れ方法で、長く愛用していただきたい
曲げわっぱだけではなく、日用品として使われてきた伝統工芸品の多くは、「長く丁寧に手入れしながら使う」という文化があります。
これいい和では、百貨店などにも出店させて頂いております。
お客様とよくお話する事は、その商品のお手入れ方法です。
例えば、漆器でできた器。
抗菌作用があり、艶やかで漆により料理そのものが美味しくなるといわれ、店頭でも人気商品です。
ご購入を検討されているお客様に対しては、洗剤を使っても大丈夫か、食洗器にかけても大丈夫かなど、長く愛用して頂くために、できる限りお伝えさせて頂いております。
最近では、漆塗りの食器の中にも、食洗器に対応している商品もありますので、それぞれ商品によって手入れ方法が変わってきます。
そのため、手入れも含めて知っていただくことで、伝統工芸品を味わってほしい、楽しんで頂きたいと考えています。 そして、その商品の良さを心から感じ、長く愛用して頂きたいと願っております。
このように、「食器を洗う」という行動ひとつとってみても、丁寧にしてみることで、感じるものがあります。
それは、今あるものへの有難さだったり、当たり前にしていたことへの意外な発見だったりします。
忙しい今だからこそ一歩立ち止まり、一緒に、周りのものに感謝をしてみませんか。
世界に誇る日本のマインドフルネス
世界のセレブと呼ばれる方々も「マインドフルネス」という言葉を通して、日本の文化に注目しています。
米国に日本の禅が伝えられたのは、1890年代にもさかのぼるそうです。
その第一人者と呼ばれるのが、鈴木大拙です。人間学を学ぶ月刊誌「致知」にも特集を組まれた人物ですが、この鈴木大拙から影響を受けたとされているのが、アップルの創業者、スティーブジョブズです。
ジョブズも愛した日本の文化。
ものにあふれた豊かな現代に生きる多くの人たちにとって、心の豊かさを求めていきたい、と願う方もいらっしゃるかと思います。
そんな方には、身近に使う日用品にも注目していただければと思います。
心に潤いを与えてくれるもの。
それは、大量生産大量消費とは一線を画す、伝統工芸品なのだと思います。
忙しい時にこそ、日用品に良いものを。
伝統工芸品を新生活の一部に、取り入れてみて欲しいと思います。
伝統工芸品を探すにはこちら