コラム

新紙幣と伝統工芸品について

2024.08.08

こんにちは!これいい和の池田です。
今回は新紙幣と伝統工芸品の関係性について案内していきます。
皆さんがご存知の様に新札(新紙幣)が約20年ぶりに発行されました。

一万円札:表面:渋沢栄一 裏面:東京駅丸の内駅舎
五千円札:表面:津田梅子 裏面:藤の花
千円札:表面:北里柴三郎 裏面:冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」(葛飾北斎)

今回はこの新弊に描かれたものの中から日本伝統工芸品に関連するものがいくつかあったのでご紹介させていただきます。

渋沢栄一

渋沢栄一は何度かこれいい和のコラムでも出てきているように、実家の主業でもあった深谷名産の藍玉(染色原料)の売買を手伝い、少年期から大人顔負けの商才を発揮しました。

それがこれいい和でも扱っている「武州正藍染」なのです。
詳しくはこちらを参照ください;https://japan-novelty.jp/traditional/busyuai/
しかし、それだけでなく渋沢栄一は、日本の伝統工芸品を海外に紹介し、その価値を認めてもらうための活動も行いました。彼は、国際博覧会などの場で日本の工芸品を展示し、海外市場に向けた輸出を促進しました。この取り組みにより、日本の伝統工芸品は世界的に評価されるようになりました。
このように伝統工芸品を世界に広めた一人が渋沢栄一でもあったのです。

葛飾北斎

葛飾北斎は浮世絵師として広く知られており、その代表作には「冨嶽三十六景」や「北斎漫画」などがあります。
これらの作品は木版画技術を駆使して制作されました。木版画は、日本の伝統工芸品の一つであり、細部まで精密に彫られた木版にインクを塗り、紙に転写することで作られます。
北斎の作品はこの技術の頂点を示しており、当時の工芸技術の高さを物語っています。
また、北斎の作品は、伝統工芸品に多大な影響を与えました。彼の大胆で創造的なデザインは、陶磁器、漆器、染織品などの工芸品に取り入れられました。
特に彼の波や風景画のモチーフは、様々な工芸品の装飾に使われています。
そして、北斎の作品は、日本国内だけでなく、海外にも大きな影響を与えました。
19世紀後半のジャポニスム運動により、北斎の浮世絵はヨーロッパの芸術家や工芸家たちに影響を与えました。
彼のデザインは、アール・ヌーヴォーや印象派の作品にも反映され、世界中の工芸品やデザインに影響を与えました。

東京駅

東京駅丸の内駅舎は、その壮大な建築とともに、日本の伝統工芸品や技術を取り入れた点でも注目されています。
特に、2012年の大規模修復工事の際には、伝統的な工法や素材が多く用いられました。
以下に、東京駅丸の内駅舎に関連する伝統工芸品や技術についてのエピソードを紹介します。

1. 煉瓦工法

事実:東京駅丸の内駅舎は、明治時代に建てられた煉瓦造の建築物として知られています。
この煉瓦工法は、西洋から導入されたものでありながら、日本の職人たちがその技術を習得し、独自の工夫を加えた結果として生まれました。
2012年の修復工事でも、この伝統的な煉瓦工法が忠実に再現されました。

2. 木工技術

事実:駅舎内の天井や壁面には、伝統的な木工技術が使われています。
特に、柱や梁の装飾には、日本の伝統的な木彫り技術が施されています。
これらの技術は、日本の伝統工芸品としての価値が高いものです。

3. 漆喰(しっくい)技術

事実:漆喰は、日本の伝統的な建築材料であり、内装や外装の仕上げに用いられます。
東京駅の修復工事では、伝統的な漆喰技術が使用され、駅舎の壁面や天井の仕上げに活かされました。漆喰は防火性や耐久性が高く、美しい仕上がりを提供します。

このように実は日本紙幣にも伝統工芸品に関連するエピソードもいくつかあります。

是非日頃のちょっとした雑談に活用してみてはいかがでしょうか?

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